ナデッチの南インドでなんとなく日記

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子供がいなくなった話。

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みなさまご無沙汰しています。ナデッチです。

 

 

嫌なことがあると、その無視&放置に限る!!

 

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という、自分のポリシーを貫き、ここのブログもだいぶ放置でした。いや、ブログで嫌なことがあったのではなくてね、過去のブログに書いた関係者から嫌なことがあったの。

 

そしてその嫌なことが起きる少し前に起きた、これまたちょっと嫌な気持ちになる話なのですが、消化不良のままなので、ここに残させてください。

 

 

 

あれは、アシュラムの子たち、一人1個ずつ、絵の具と筆をプレゼントした次の週のこと、突然私にWhats app(日本のLineみたいなやつ)で連絡が。

 

 

xxxxcccccがいなくなった。」





最初はなんのことかわからなくて、書いてあるのはアシュラムにいた2人の男の子の名前なのだけれど、居なくなったって???なんで?どうして?どうやって???

 

 

次の日詳しく聞くと、その2人の男の子が脱走し、どこかへ行ってしまったと。アシュラムのプレジデントの爺が言うに、早くお金を稼ぎたいと思いどこかへ行った。という。

 

 

それは、お母さんに会いたくて、お家に帰ったのかな、とそれくらいしか思いつかなかった私の想像を超えた回答で、たかだか小学校高学年に当たる彼らが、所持金30ルピー(100円も持ってないんだよ!!)で、一体どこに向かってどうしようというのか。無謀を通り越してる。。。。私は彼らの無事をただ祈るしかできなかった。

 

新聞には一度、顔写真とともに捜索してる旨が掲載された。2人の無垢な顔写真。どうして何処かへ行こうって思い立ったんだろう。もう数年勉強したら、何か変わったかもしれないのに。その時間も惜しかったの?何でそう、生き急ぐの?

 

 

 

あまりに心配しすぎたからか、2人の少年は時折私の夢に出てきた。2人は、ただひたすら道を歩いてた。その横には海が見えた。

 

 

 

海が見えた、って、ここは海に近い街だし、北も南も海が続くから南下したのか北上したのかもわからないし、それが正しく方角を教えてくれてるのかすらわからないし、もう、本当に、ただ無事を祈るしかできなくて、もどかしかった。

 

 

そんな日々が2週間ほどした頃、「見つかった」とアシュラムの爺から連絡があった。

 

 

 

ここから350キロも離れた、ゴアで。

 

 

どうやって行ったの?!?何を食べてたの??どうやって過ごしてたの???っていうか手持ちは30ルピーだったんでしょ?!?

 

 

 

それよりもショックだったのは、爺の冷たい言葉だった。



「2人は実家へ返した。以前他のアシュラムにいたが、そこでも脱走したと聞く。実家の親は頭がおかしく、脱走したのはアシュラムが食事を満足に与えなかったからだと言ってる。」

 

 

と、もうそんな奴ら相手するか、と捨て吐くような感じで、私はただ悲しいやるせない気持ちになった。ここにもカースト最上位の人が、野良犬を見るような哀れみの目で同じ人間を見ている気もしたからかもしれない。

 

 

 

「アシュラムにいれば、寝るためのベッドも、食事も、学校も、みんな与えてもらえるのに。バカなことを」

 

爺は、そう言うと黙った。

 

 

 

私は、その2人に会えることはもうないんだなあ。。。と思い、せめて他の19人の子たちに、今は勉強してなんでも吸収して子供である特権を有効活用してほしいな、って伝えたいけど、うまく気持ちを伝えられるだろうか。あのキラキラした目で、いつまでいてもらえるんだろうか。

 

 

 

 

心にジワッと、しみができた感じ。爺が忘れても、私はあの二人を覚えておくよ。




 

 

 

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